28.お金溜まった

「お金も入ったしまた、冒険行けそうだね♪」

アルルがウキウキした様子でお金の入った袋に頬ずりしていた。コンスがアルルの行動につられて笑う。そんな二人を他の三人が生暖かい目でみていた。二人の冒険のことを聞いた後の出来事だった。詳しくは、番外編をみてほしい。

「すごい奮発してくれたよね、アルミー達」

「まあ、あんだけ苦労したからね」

おんぽこ至上、今までで初の冒険らしい冒険だっただろう。そして、奮発した報酬は幻の花と遭遇できた二人の運への代金だというは、二人は知らない。

「次は火竜を倒しに行くんだよね!」

「魔王のことも気になるのである!」

「そうだねー魔王復活かぁ。初代の勇者が倒して何百年ぶりだねぇ~」

お気楽な様子でアルルが言う。

「魔王~復活~って~や~ば~く~ない~の~?」

「復活したからといって、すぐにどうこうならないらしいんだよね~徐々に影響が出てくるみたいだよ、過去の記録ではね」

アルルの瞳は金色に光っていた。それを見てコンスが眉をしかめた。

「アルル、なんだなわからないけど、それやめない?」

「それ?」

「目の色が変わるんだよ」

「ああ……いいんだよ。これで」

アルルは慌てて瞳をコンスから隠した。

「ど~う~い~う~意味~?」

マールが心配そうにアルルの瞳を覗き込んだ。心底、心配しているのだ。マールは僧侶ということと、病院にバイトに行っているため、体調や命の流れに敏感だ。

「前から思っていたのである。何かを消耗している気配がするのである」

魔力などの力の流れに敏感なヘルンは何かを感じとれるのだった。

「なんにもないよ。コンスは心配性なんだよ」

尚も、何か言いそうなコンスをゲイルが止めた。

「そうだ、やめよう。アルルの好きなようにやらせてやろう。俺たちに口を出す権利はない」

「そ~う~い~う~冷たい~~言い~方は~な~い~んじゃ~な~い~?」

珍しくマールが怒っている。

「アルルにはアルルの事情があるんじゃないか。俺達にもあるように」

マールとゲイルの間には気まずい空気が流れていた。

「ちょ、二人とも喧嘩しないでよ!」

「マールとゲイルはいつもあんな感じなのである」

ヘルンがアルルを止めた。

「意外!」

「でも、よく一緒にいるし、仲は良いのである。不思議なのである」

「喧嘩するほどなんとか?」

「なんとかの割合が多過ぎで良くわからないのである」

「わかってるでしょー?! ひねくれてるよーヘルン!」

「はいはい、冒険は明日出発でいい?」

コンスがリーダーらしく手を叩きながら言う。全員異論はないようだ。

「明日、火竜退治の冒険に出発だ! 今回は長くなりそうだから、その準備はできてるよね?」

「え? 長くなるの?」

「アルルはあんまり関係ないよね。誰にも言う人いないだろ」

「まあ、そうだけどさ、え、コンス酷くない?」

ちょっと悲しくなったアルルであった。

「バイト先とかにちゃんと言っとかないとって意味だよ」

「我は大丈夫なのである」

「私~も~大丈夫~よ~」

「ああ、今まで携わってた建設現場で豪邸が建った。特別報酬を貰った」

「あの現場、終わったの?!」

「そうだ」

「僕には特別報酬はないの?!」

「その時、いなかったからないだろう」

「何ソレ……」

コンスはいじけた。

「俺がコンスの分ということで多めに貰った。安心しろ」

「ゲイルー? 先に言おうよー?!」

コンスがちょっと怖い。ゲイルは無視している。

「なんにせよ、明日、出発だ!」

さあ、ワクワクする(?)冒険の始まりだ!





コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です